芦生の森


芦生の森は、京都府南丹市美山町芦生にある京都大学の研究施設であり、
正式には「京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林」
と言うらしい。

2年前に、1泊2日の「京都大学芦生研究林公開講座」に申し込んだが、
申込者多数だったようで、抽選に外れて、希望が叶わなかった。
今回泊まった「河鹿荘」では、「芦生の森ネイチャーガイドトレッキング」
というのがあるようで、これに申し込めばガイド付きで散策できるようだが、
今回は翌日の「八ヶ峰のオオイワカガミ」(こちら)が目的だったので、
芦生の森は、軽く入り口辺りを散策しただけだ。


駐車場に車を停めて、歩き始めた。
新緑が美しく、自然が一杯という感じだ。


「京都大学芦生研究林」の入り口。
ここを入ると、まもなく左に「芦生研究林事務所」が見えてくる。


教育、研究利用でない場合は、通常、ここで「入林申請書」に記入して
一般利用(自然観察・ハイキング)の許可を得る。


何も「事務所」の建物に3枚もの写真を載せることもないが、
森の中で木造の風格ある建物が何とも似合っていた。


先ずは、トロッコ道コースを歩いた。
「トロッコ道」として知られた軌道の出発点。
「近代化産業遺産」である「芦生研究林森林軌道」だそうだ。
昔は木材の運搬などに使用していたトロッコ線路なのだろう。


線路はカーブだらけで、苔むした枕木も風情がある。


眼下に由良川の清流を眺めながら森林軌道を歩いた。
廃線路は新緑を映す美しい由良川に沿って続く。


雪深い芦生研究林の遅い春の5月、新芽を開き始めた植物の中でも、
木漏れ日の木々の下で成長を始めたシダ植物の姿が美しい。


左は、ニリンソウだろうか、こんな所でも咲いていた。
右は、あえてマムシと分る茎の模様の部分を強調して。


トロッコ道からは途中から引き返して一旦入り口へ戻って、
次には、内杉谷コースのメタセコイアの林道を歩いた。


メタセコイアは紅葉が素晴らしいが、新緑も美しい。


そこかしこで、カジカがカエルとは思えない美しい声で鳴いていた。


左は、「マルバスミレ」だろうか。
右は、「タチツボスミレ」か。


ハンノキ?
花粉症の友人は白神山地へ行く途中でもニセアカシアの木を見つけると恐れおののいていたが、
前日に、NHKの「ためしてガッテン」を見たそうで、今度はこのハンノキ?を避けて通っていた。
今のところ花粉症には無縁の私は、緑色の房をきれいだなぁと手にとって眺めた。
その手で友人と握手しましょうと意地悪しようかと思ったが、思慮深く止めた。

後日、これはハンノキではなくオニグルミではないかとの指摘をいただいた。

その日の「ためしてガッテン」を、私は見なかったので話を聞いただけだが、
リンゴやサクランボなどの果物や野菜が次々と食べられなくなる人が増えていて、
その原因は花粉症かもしれない、との話で、スギやヒノキの花粉症では起きないが、
ハンノキなどの花粉症では、果物や野菜に含まれるたんぱく質に反応してしまうとか。


と、何やら不安になるような話に向かってしまったので、
ネコノメソウのおいしそうなアズキ豆でも、さ、さ、どうぞ。


八ヶ峰のオオイワカガミへ戻る



戻る   目次へ