欣浄寺とは?



欣浄寺は、小野小町に恋した深草少将の邸宅跡と言われている。

小野小町に恋した深草少将が熱心に送る恋文を小町は鬱陶しく思い、
「100日間通ってくれたら思いに応える」とあしらったところ、
少将はその言葉を信じて、墨染から山科まで通い続けたそうだ。

小町も次第に気持ちが変わり、日数を数えて待つようになったとか。
そして、99日目の夜、大雪が降り、道の途中で少将は凍死してしまい、
結局、かなわぬ恋となった、という言い伝えのある寺だそうだ。


境内の本堂前には池を中心に深い木々に囲まれた庭が広がり、
池の畔には小野小町と深草少将ゆかりの史跡が見られる。
この池は「小町姿見の池」とも言われているそうだ。


これが、小野小町と深草少将の塚(供養塔)。


「深草少将姿見の井戸」。


池の東には「少将の通い道」と呼ばれる藪陰の道があり、
訴訟を抱えている人が通ると願いが叶わないと伝えられているとか。

深草少将が、毎夜、小野小町の元に通ったのに思いが届かなかった、
と伝わっていることで、このように言われるようになったのだろうか。


欣浄寺は、珍しい近代的な鉄筋コンクリート造りで、
本堂内には深草少将張文像が安置されているそうだが、
誰も人が居なくて、本堂内を見ることはできなかった。

深草少将張文像というのは、これまた珍しい、というか、
小野小町への恋文の灰を固めて作られたと言われているそうだ。


庭には、いろいろな石塔が。


最後は、いくつもの仏像にお祈りして終わりましょう。



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