預かったハムスター



孫一家がハワイへ旅行に行った1週間、飼っている生き物を預かった。
9匹のハムスターを入れた4つのケージと、魚を入れた3つの水槽と、
小学校1年生の孫が小学校から持ち帰った朝顔の鉢などなどである。



ハムスターを何故4つものケージに分けて飼っているかというと、
雄はケンカをするので、雄の父親は1匹だけで1つのケージに、
子供の雄もケンカをするので、1匹だけで1つのケージに、
弱っている子供はいじめられるので1匹だけで1つのケージに、
雌の母親と子供の雌の計6匹を1つのケージに入れてあるが、
雌同士の6匹はひしめき合いながらも1部屋で暮している。


ハムスターの背中の模様は、それぞれ違っていて、
これは、孫が名前と特徴などを描いてくれたノート。
以下の事件は9匹全部描かれたこのノートで助かった。

初めて預かった翌日の朝、階下へ降りて行くと、
1匹がメスのケージの外側でキョトンと立っていて、
「お前何しとるんじゃ!」と夫が叫んだら、
おもむろにこっちを見てニヤリと笑った。

このノートで調べて雄の「ジャイアン」だと分り、
「ジャイアン」のケージへ戻してやった。
上の蓋がきちっと閉まってなかったようで、
下から押し上げて外へ出たようだが、
メスの側に居たから良かったものの、
どこかへ隠れていたら探すのが大変だった。
どのケージにどのハムスターが入っているかは、
孫の母親が紙に書いて貼り付けてくれていたので、
どこへ戻せば良いかがすぐ分って助かった。
ケージへ近付いただけで寄ってきて、
ドアを開けようものなら力ずくで出ようとする。
ドアを閉めようとしても決して引き下がらない。
熱中症にならないよう水分補給はこまめに。
カチャカチャ音がしていると思うと水を飲んでいた。
水飲み器は、管を吸うと水が出るようになっている。

厚紙をまるめて作ってある遊具?をかじったり、
中に入ってケージの金網をかじって、恍惚の表情。
でもこうなると、紙のトンネルも邪魔なんだよなぁ。

餌をやろうとすると、雌のケージでは大騒ぎ。
6匹が横一列に並んで我先にと餌をねだったり、
6匹が上と下に分かれて餌にありつこうとする。
ハムスターはすぐに食べず頬っぺたに蓄えるので、
もう満腹ということがなく底無しで口を開ける。

餌はもうお終いだよと言ってもまだ未練たらしく
こんな風に見つめられてねだられると、
じゃ、外へ出て遊ぶか?と、
つい、外へ出してやることになる。




しかし、せっかく外へ出してやったのに、
この雄は雌のケージの中へ入りたがっている?


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