橿原市今井町の町並み



奈良県橿原市今井町に、江戸時代にタイムスリップしたような町がある。

江戸初期から末期にかけての民家が軒を連ね、大切に保存されている。
地区内には、全建物数約1500棟の内、約500棟の伝統的建造物があり、
江戸時代の姿をそのまま残して、町並の形態が現在まで残されている。


町への入り口にある案内板にも風情があり、期待が高まる。


先ずは、今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」へ。
ここで、係りの人から町の話を聞いて、地区内の地図をもらう。


町の中心的な存在となっている稱念寺(称念寺)。
「明治天皇今井行在所」との石柱が立っていた。


重要文化財の今西家住宅。


重要文化財の豊田家住宅。


重要文化財の中橋家住宅。


重要文化財の上田家住宅。

これらの家には、公開されている家と非公開の家があり、
中を見学するには予約が必要な家もあるので注意が必要。

重要文化財になっている住宅はまだ他にも4軒あり、
後で載せることにして、この辺で別の話題へ移ろう。


これらの家々には、今では珍しい金物が付けられている。
大きな商家では「駒つなぎ」という輪っかを付けている。

豪商の家にお金を借りに来る武士が馬を繋いでいた物だとか。
ちなみに、下の方にあるのは馬用で、上の方にあるのが牛用。

駒つなぎにはいろいろなデザインの物があり、載せるには多過ぎるが、
「駒つなぎ」にも興味を持ち出かけて写真を撮ったので、次に入れる。



前に戻って、もう少し重要文化財の家を続けよう。


左側が重要文化財の音村家住宅。


重要文化財の旧米谷家住宅。

NHKの朝ドラ「あさが来た」のロケ地だとか。
「あさ」の京都の実家として使われたそうだ。


宮沢りえ出演の伊右衛門茶のコマーシャルで使われた縁側。

なるほど、ドラマを撮るにしてもコマーシャルにしても、
この町は、昔懐かしい日本の原風景として存在している。


昔懐かしいと言えば、台所のかまども懐かしい。


重要文化財の河合家住宅。


右側が重要文化財の高木家住宅。


建物に合わせて、電信柱も茶色に塗られていた。
電信柱は、地域により地下に埋まり電線は見えない。


この町では、郵便ポストも消火器もエアコンの外機も、
電気やガスのメーターなどもすべて木の枠で覆っていて、
町並みの雰囲気を壊さないよう、景観に配慮している。

感心しながらたくさん写真を撮ったが、この家の外では
1枚の写真に3種類が収まったのでこの1枚だけを載せる。


タイルにも駒つなぎのデザインがあった。


マンホールの絵にも駒つなぎがあった。
でも、今井町の町並みの絵もなかなか良い。


復元された南口門跡。


戦国時代の環濠が復元されている。

環濠というのは、外敵の侵攻を防ぐためだったのだろうが、
排水路としての役割や、災害の際の洪水調節もしていたか。


店もこの通り、景観に配慮した漬物屋と食事できる店。

お店の写真が出たところで、さぁ、休憩しましょう。
たくさんの写真を見ていただいて、お疲れさまでした。

橿原神宮へ続く



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