可哀想な円山公園のしだれ桜



有名な円山公園のしだれ桜は、以前は実に豪華で立派な姿をしていた。
それが近年、カラスが生ゴミを狙って枝に止まるので小枝が折れたり、
その糞害で傷め付けられて、見るに耐えられないほどに姿を変えた。


このしだれ桜は「一重白彼岸枝垂桜(ひとえしろひがんしだれざくら)」という品種だそうで、
初代のしだれ桜は樹齢200年だったそうだが、2代目のこれはまだ還暦を過ぎた位だとか。

寄る年波と環境悪化の影響で樹勢が衰えた姿は痛々しい。
しだれ桜の周りを一周していろんな角度から撮ってみたが、
環境悪化を必死に訴えて懸命に生きていると思える姿や、
いやいやまだまだいけますよと美しさを強調している姿など、
青空に映えていろんな表情を見せていた。


上記しだれ桜の他にも、もう少し上(東)に行った所にはこんなしだれ桜もある。
有名なしだれ桜に勝るとも劣らない貫禄で立っていて、立派な風貌だが、
何故かこちらの方はそれほど有名ではないようだ。
こちらを見に来ている人の数は明らかに少ない。
いやいや、上記しだれ桜が朽ち果ててこちらも枯れかかったら、
こちらの方も脚光を浴びることになることだろう。


上の方へ行くと、坂本龍馬と中岡慎太郎の像だってある。
こちらの方はさすがにNHK大河ドラマ「龍馬伝」を放映中のためか、
たくさんの人が記念写真を撮っていた。


桜の木の下ではブルーシートがびっしりと敷き詰められていて、
足の踏み場もない。というか、そこへは踏み込めないので、
上記しだれ桜を良い角度で撮りたくてもこの場所へは入れない。

夜のお花見を楽しみにブルーシートを敷き、場所取りをしているのだ。


やっぱり、ありました。
「所有者のいないブルーシートは撤去します」とあります。
女性が一人で本を読みながら場所取りをしていました。
じゃんけんで負けたのでしょうか、それとも、新入社員の初仕事でしょうか。

山の中と同じように、ゴミは各自が持ち帰るようにと呼びかけて、
京都市は、カラスが集まらないようゴミの撤去を徹底してほしいものです。


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