妙心寺の雲龍図



建仁寺、本圀寺に続いて、今度は妙心寺の雲龍図を見に行ってきた。
今年は辰年なので…という書き出しも、三度目になるとしつこいだろうか。


妙心寺三門。
三門は、空・無相・無作という禅の境地による解脱の意味があるとか。


2001年に「妙心寺・東林院の沙羅の花」と2002年に「妙心寺・退蔵院の水琴窟」
を載せているが、今回は塔頭ではなくて、妙心寺法堂の雲龍図を見てきた。


雲龍図を見るには、拝観の時間が決まっていて、案内人が引き連れて案内してくれる。
その時刻になるまで、その周辺を拝観したり、お庭を見て日向ぼっこをしながら待った。

せっかくの雲龍図だが、ここの雲龍図は撮影禁止なので、
「その代わりに配っています」と写真に撮った絵をもらったので、
狩野探幽の筆による雲龍図を撮った絵を撮って説明に代えよう。

法堂内の天井には、周囲を霊雲で取り囲んだ円相内に八方にらみの龍が描かれている。
ここの雲龍図がおもしろかったのは、天井の雲龍図をじっと見ながら歩いて回ると、
見る角度によって、龍が下り龍から昇り龍へと変化していくことだ。
先ずは、下り龍から始まって、順に。


最後のこの角度からは昇り龍に見える。
といっても、全体像ではよく分からないので、顔の部分をアップにしてみよう。


下り龍に見える角度からは龍の左目は向こう側に隠れているように見える。


昇り龍に見える角度から見える左目は、下り龍では鼻の位置に見えている。

天井の龍の絵をじっと見つめながらぐるっと歩くと(足元注意だが)、
本当に龍が動いているように見えるから不思議だ。

今年は運も上向いてくれると嬉しいものだ。


戻る   目次へ