木津川の流れ橋



橋の名前は上津屋橋(こうづやばし)で、木津川に架けられた木の橋である。
洪水の際には橋桁が流される構造の橋なので、「流れ橋」と呼ばれている。
木製の橋桁は橋脚に固定されないか簡単に離脱する程度の強度で固定されている。


たとえ激しい洪水で橋桁が流されても、橋脚は流失しないで残るので、
残された橋脚の上に新たに橋桁を架けることで、簡単に復旧できる。


ところが、復旧工事は簡単でもないようで、
台風で流失した橋桁の復旧工事中だということだったが、
3月10日までのはずが、21日でもまだ工事中だった。

その後、工事は終了し、3月27日に渡り初めがあったようだ。


この橋は歩行者と自転車の専用橋で、手すりはなく、
街路灯も設置されていないので夜間は暗いようだ。


2014年(平成26年)の台風11号に伴う大雨で橋桁が流出。
1953年の橋の完成以来、何と21回目の流出で、
2011年からは4年連続で橋桁が流されたそうだ。


最近では、橋桁を再利用するためにロープなどで橋桁をつないで、
洪水の後で流された橋桁を回収し易くしているものが多いそうだ。
これなら、橋桁がバラバラになって流されるのをくい止められ、
橋桁を新しく造る必要がないため、復旧コストを抑えられるとか。

しかし、洪水で流されない橋を造る方が結局はコストを抑えられるのでは?
とは、素人でも考えられることなのに何故?という疑問が残っていた。
この点については、3月27日の渡り初めの新聞記事で納得できた。
さすがに今回は、「流れにくい橋」に造りかえたのだそうだ。
つまり、木製だった橋脚の一部をコンクリートにしたとか。

流木が引っ掛からないように、橋脚の数も減らしたそうだ。


ここは、映画やドラマの時代劇ロケ地としての撮影スポットでもある。
周囲に大きな建物もなく、河原もコンクリート製の物が目立たず、
京都に近い場所で、長くて大きな木の橋が残っているのは貴重だ。


上津屋橋の周囲の河川敷は茶畑として利用されている。


河川敷と反対側の市街地側にも茶畑が広がっていた。


まだ刈り取っていないからか、葉が伸びていた。


一部はこのようにきれいに刈り取られていた。

なお、茶畑については、「宇治茶の郷・和束の茶畑」をどうぞ(こちら)。


土手で春の到来を告げていた白いタンポポとツクシ。

タンポポは寄り添っているが、ツクシは逃げている??


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