秋吉台と秋芳洞



気象庁でも進路の予想が難しかったと言われる
超ノロノロの迷走台風の台風10号のせいで、
予定を1週間延期せざるを得なくなったが、
東広島市で住んでいる孫一家で泊めてもらった後、
やっと計画通りに秋吉台を訪ねることができた。

と、長過ぎる1行文で前置きが長い時は、
どこかで自分の希望通りではなかったのが原因で。

本当は、私は、秋吉台をゆっくり歩きたかったのに、
夫が決めた計画で、秋芳洞を先に見学することになって、
秋芳洞で時間を取り過ぎてしまって、あまり歩けなかった。


山口県中西部に位置する日本最大規模のカルスト地形である秋吉台。
地下に埋もれていたサンゴ礁の石灰岩が隆起して外に出てきたもので、
秋吉台は、石灰岩が溶けてできたカルスト大地である。


「秋吉台」と名前のあるここは、多くの人が記念写真を撮っていた。


結局、展望台の下の辺りをちょっと歩いただけで終わってしまった。

さて、


秋吉台国定公園の地下100m、その南麓に開口する鍾乳洞。
緑の中を歩いて杉木立を通り抜けると、秋芳洞の入口に到達する。
「秋芳洞」は「しゅうほうどう」と思っていたが、
現地では「あきよしどう」と言っていた。
尋ねると、どちらでも良いということだったが、
正しくは、「あきよしどう」と言うようだ。

地下には秋芳洞の他にも400を超える鍾乳洞があるとか。


入口からすぐに続く鍾乳洞の規模に期待が高まる。

見て回った順番とは異なるが、右側の写真は、
「黄金柱」という名前が付けられていて、
何万年もの大昔に天井から流れ出た地下水が
石灰分を沈積させて出来たそうで、
巨大な柱の表面には細かいヒダ模様が刻まれている。


「百枚皿」と名前が付けられていた。
水に溶けた石灰分が沈殿して皿のようになっているからとか。
段の中腹から流れ出る石灰水が固まって波紋状の形になって、
500枚以上もの皿が連なっている景色は見ごたえがある。


「洞内富士」
石灰分を含んだ水の滴が天井から落ちて固まり、
石灰石で白くなった天井を雲に見立て、
山頂をその雲に突っ込んでいるように見える。


「竜ヶ淵」
地下川の水のゴォーッという音も迫力があり、
この地下水が滝のように流れ落ちる所のこと。


「長渕」
地下川が流れていて、岩肌の色が2層に分かれている。
それは、かつての水位や浸食の跡だろうか。


「傘づくし」
1m程の細長い鍾乳石が天井から何本も垂れ下がっている。
天井から水が滴り、つららの様に沈殿物が成長したのが鍾乳石で、
滴が落ちた鍾乳洞の床が次第に盛り上がると、それを石筍と言い、
下から伸び上がった石筍が繋がると、それを石柱と呼ぶそうだ。


「大黒柱」
これが、上で書いた石柱の姿。
「大黒柱」の名前が言い得て妙である。


左は、「巌窟王」
右は、「クラゲの滝のぼり」
クラゲが先を争って滝を昇るような姿から付けられた名前。


「空滝」
英語では「Dry Fall」となっていたので、
水は無いが滝のように見える岩という意味か。

秋芳洞内は暗いがフラッシュなしで撮っていて、
照明だけの明るさのため、暗い写真が多い中で、
この写真だけがライトアップされていて明るい。

さて、最後は食べ物の名前が付いた写真で終わろう。

大松茸(おおまつたけ)

南瓜岩(かぼちゃいわ)

苞柿(すぼがき)

苞柿(すぼがき)とは、藁(わら)で作った「すぼ」の中に渋柿を入れて、
軒下に吊して完熟させて食べる、この地方の干し柿のようなものだとか。


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