有馬温泉
豊臣秀吉が千利休を引き連れてたびたび有馬の地を訪れては、
茶会がもたれていたという有馬温泉にこの春新しい名物が加わった。
阪神淡路大震災で出土した岩風呂を再現した「太閤岩風呂」の他、
17種類もの温泉を楽しめる「有馬温泉太閤の湯」だ。
が、先ずは六甲山最高峰への登山から下りてきた所から。
登山道から下りて町へ入る所でいきなり「地獄」の名前が。
断層の割れ目から炭酸ガスが噴き出て虫や小鳥が死んだことに
この名前の由来があるそうだが、その後は炭酸泉の掘削が行われ、
湧き出ている炭酸水が良質のおいしい飲料水だと分かるまでは
毒水だと恐れられていたそうだ。
太閤さんゆかりの地だけあって、あちらにもこちらにも太閤の名が。
太閤橋が架かる有馬川を挟んで、秀吉とねねの像が向かい合って建っている。
さて、温泉の話に移りましょう。
泊まった有馬ビューホテルの内湯にも金泉銀泉があったが、
町を歩くと、誰でも入れる公衆浴場の金の湯と銀の湯があった。
金泉は、含鉄強塩泉で黄金色をしており、銀泉はラジウム泉で無色。
日帰りで温泉を楽しむにはここを利用しても良い。
インターネットで読むと、六甲山の登山の後では
ここで温泉につかり汗を流して帰るそうだが、
午後の時間帯は大変混んでいるようだ。
この春オープンした「有馬温泉太閤の湯」も日帰り客の利用で、
午後は大変な混雑のため、その時間帯を避けて、
我々は先ずはホテルの金泉銀泉に入ってゆっくりした。
次にホテルの部屋(和室)へ運んできてくれた食事をして、
その後でもう一度ゆっくりと太閤の湯につかった。
その頃には日帰り客はもう居なくてゆっくりと入れた。
太閤の湯へはホテルからは廊下伝いで部屋着で行ける。
さて、これが5世紀ぶりに復元された「太閤岩風呂」。
貴重な金泉を源泉かけ流しでたっぷり楽しめる。
が、そのため効能成分が濃いので湯あたりにご注意をとあった。
阪神淡路大震災で壊れた極楽寺の庫裏下から、
秀吉が造らせた「湯山御殿」の一部と見られる湯船の遺構が発掘された。
それを再現して411年ぶりに復元されたものである。
韓国伝来の黄土サウナ
秀吉が湯山御殿に造らせた蒸し風呂の再現。
右が太閤蒸し風呂、左がねねの蒸し風呂、
正面奥の右が金泉蒸し風呂、左が銀泉蒸し風呂。
麦飯岩盤床
17種類もの温泉を全部載せるとしつこくなるので省きます。
温泉場の撮影は入浴客が居ては裸の人を撮る訳にはいかない。
ホテルの金泉銀泉は早朝からの入浴もできるようになっていたが、
太閤の湯の方は午前10時からということで、その前に掃除をしている時に
写真を撮りたいと頼んだら、快く中へ入れてもらえた。
さて、有馬温泉ではいくつかの泉源を見てまわった。
下の写真は、有馬ビューホテルの泉源。
地下320mから湧出している金泉の泉源。
下の写真の御所泉源と天神泉源の他にも極楽泉源と炭酸泉源がある。
一番興味を持ったのは、この妬(うわなり)泉源。
これは間欠泉で、盛装した女性が立つと嫉妬して激しく沸いて止まらない
という言い伝えがあるそうで、もちろん私も試してみた。
昭和30年代に湧出して以後湧出していないそうなので、
何としても湧き出させてみようという並々ならぬ決意で望んだ。
が、嫉妬されなかったことには喜ぶべきか悲しむべきか。
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