明日香村の石造物
明日香村には、飛鳥が日本の首都だった頃のいろいろな遺跡がある。
また、「亀石」、「猿石」などと名前の付いた謎の石造物も多く、
明日香村を歩いて古代史のロマンを感じた一日だった。
歩いた順番に写真を入れてみよう。
4体ある「猿石」。
どれも猿に似ていることからこの名が付いたようだ。
宮内庁の「吉備姫王檜隅墓(きびひめみこひのくまばか)」の中にある。
「鬼の雪隠(せっちん)」だが、道路を隔てた上に「鬼の俎(まないた)」があり、
上の鬼の俎から転げ落ちてこのような状態で置かれていると言われている。
昔、ここに鬼が住み、旅人を捕らえては俎で料理し、
雪隠(トイレ)で用を足したという伝説があるとか。
「亀石」。
亀に似た彫刻が施されている花崗岩の巨大な自然石。
聖徳太子ご誕生所である橘寺の境内にある「二面石」。
左悪面、右善面と呼ばれて、心の持ち方を現わしているとか。
「石舞台古墳」。
この古墳は盛土の上部がなくなり、天井石と側壁の上方が露出していて、
天井に使われている大小30数個の花崗岩の重さは総重量約2300トンという
大規模な古墳であることが判明した。
そして、天井石が平たいので「石舞台古墳」の名前で親しまれてきた。
石室の中は暗いのでフラッシュで撮った。
石室は、南に開口する両袖式の横穴式石室で、
家形石棺が安置されていたと推定されているとか。
「マラ石」。
立石(りっせき)の一種と考えられている石棒状の立石。
「酒船石」。
酒造りに使用したとの言い伝えのある巨大な花崗岩。
真ん中の「小判形石造物」と右側の「亀形石造物」を組み合わせて、
導水施設を造り出していることが明らかとなった。
左の湧水施設から流れ出た水が木の樋を伝って小判形の石の水槽に溜まり、
小判形の水槽の小さな穴から流れ出た水が亀の鼻に入り、背中の水槽に溜まる、
という構造になっている。
斉明天皇(皇極天皇)の祭祀に関る遺跡と考えられている石造物。
飛鳥寺のご本尊の「飛鳥大仏」は日本で一番古い大仏様。
高さは約3メートルで、当時は黄金30キログラムを用いて造られたとか。
大仏の正面に座ると、大仏様は正面ではなく少し斜めを向いていることが分る。
それは、聖徳太子誕生の地の橘寺の方向を向いているのだそうだ。
「入鹿の首塚」。
大化の改新で蘇我入鹿の首が落ちたと言われている場所。
後ろの寺は飛鳥寺。つまり、飛鳥寺のすぐ側にある。
謎の石造物など古代史のロマンを感じながら歩いた明日香村ですが、
最後はやはり、現代の不思議、不思議です。
飛鳥寺のきれいなお庭に、な、な、なんとポストが!?
それも茶色というか紫色というかともかく赤色ではない。
庭の装飾に置いているのではありません。
何でこんな所にポストが? 尋ねましたよ。
以前は門の塀がポストの内側にあったんだそうです。
庭を広げて塀を外側に造ったのにポストはそのまま。
もちろん、このポスト今でも使われているんだそうです。
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