これは、白檀に細かい彫りを施した多層球だ。 良い香りがする。 これが貴重なのは、上の球の中には何層にも細かい模様の球が詰まっている。 球にいくつか穴を開けて道具を入れて、中から層をくり抜くように作るのだとか。 確か13層になっていると聞いて買ったものだが、12層までは数えられた。 九寨溝と黄龍へ行く前に、四川省成都市でも観光した。 三国志で有名な諸葛孔明を祀っている祀堂がある武侯祠博物館を見学した時に、 日本語を話す学芸員?がいろいろ丁寧に説明をしてくれた。 鍵がかかっているガラスケースを鍵で開けて中の作品を見せてくれた。 説明を聞いている間は感心しながら聞いていたが、 これは日本円で何十万円、これは十何万円、という話になった頃から あれ?博物館なのに商売をするのかと疑問に思い始めた。 一緒に行った友人のご主人と「お金の話になったわね」と囁き合った。 ところが、先へ行こうとして夫がどこに居るやらと探したら、 夫はその学芸員?に何やら熱心にあれこれ尋ねていた。 やばいと思った。 夫は、人の手で細かな細工を施したこういうのが好きで、 仕事で行った世界中あちこちからよく買って帰る。 やばいと思った勘は当たり、夫は買う交渉に入った。 博物館だからあまり値切る訳にもいかず、1万円安くしてもらっただけだ。 さて、下の写真は以前にも載せたことがあるが、これに関連して、もう一度。
今では象牙作品は輸出入禁止で買って持ち帰れないと思うのだが、 これは禁止になるよりずっと以前に買っていたもので、 上の白檀の多層球と同じく、何層にも重なる球の彫りが見事だ。 細い棒を差し込んで見てみると、11層までは中が見えた。 |