近大マグロ


JR大阪駅の北口で、旧梅田操車場を再開発して、
2013年春にオープンしたグランフロント大阪。
そのグランフロント大阪北館の6階に「近畿大学水産研究所」がある。
研究所と言っても実はレストランで、ここで近大マグロなるものを食べてきた。

「近大マグロ」とは、近畿大学水産研究所が1970年から研究を開始し、
2002年6月に完全養殖に成功したマグロのことを言う。

稚魚を天然から捕獲して養殖した蓄養マグロと異なり、
養殖施設で人工孵化した完全養殖マグロであり、
これによりマグロ資源の減少を防ぐことが可能とされる、
と、ウィキペディアには書かれている。

マグロの数が減り将来的には食べられなくなると心配されているが、
私はそんなにマグロを好きではないので、そういう危機感は抱いていない。
マグロを好きではないのに、何でわざわざマグロを食べに行ったか?
大阪の友人夫妻から誘われた時は、よりによってマグロとは…と思ったが、
1にも2にも3、4がなくて5にも、その話題性のためにである。(^^;)

大学が研究して完全養殖に成功したというのは、研究成果が出たということだ。
それを、大学が自ら生産したものを専門料理店で消費者に直接提供している、
というのは、驚くべき成功例として、味わって眺めておきたかったのだ。


「前菜」は、近大マグロの「本日の前菜3種盛り」。


「お造り」は、「近大マグロと近大選抜鮮魚のお造り盛り合わせ」。

近大マグロは、中トロと赤味が盛られていた。
マグロ好きでない私にも、中トロはおいしかった。
マグロの他は、近大マダイ、近大ブリ、近大シマアジ。
何と、養殖しているのはマグロだけではないようだ。


近大マグロたちのお皿に入っていた「卒業証書」には、
「あなたは 
近畿大学の水産養殖課程を
優秀な成績で卒業され
お客様にご満足
いただけるよう
立派に成長したことを
ここに証します。」
と、書かれている。


「鍋物」は、「海鮮しゃぶしゃぶ」。
マダイとブリとカンパチで、マグロはなかった。

この他にも「焼物」の「近大ブリの金山寺味噌焼き」、
「揚物」の「近大マダイと野菜の天麩羅」、
「食事」の「紀州 梅素麺」、デザートの「わかやまポンチ」
のコース料理をいただいたが、近大マグロは上記料理で出ただけ。
マグロがそんなに好きではない私には十分な量だったが、
マグロ好きの夫は「マグロはあれだけだったなぁ」との感想。

おいしいから話題にもなり人気も出ているのだろうが、
味がおいしいかどうかは餌によるところが大きいのだろうか?


働いているのは学生さんではないのでしょう?と尋ねたら、
見せてくれてた名札には「近畿大学 法学部3年」とあった。
サービス業のことは専門の人から研修を受けているそうだ。

ここで働いたら大学の単位をもらえるのかどうかは聞き損なった。


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