愛宕山のクリンソウと竜ヶ岳


去年、桟敷ヶ岳へ登った時に(こちら)クリンソウを見たと友人に話したら、
愛宕山には見事な群生があると教えてもらい、今年は一緒に見に行くことにした。
友人に案内してもらい見に行く予定にしていた日が雨の予報で、一日順延したら、
これがまた正解で、これがまた快晴で、もってこいのハイキング日和となった。
今年は花の開花が遅れているからとクリンソウの見頃の時期をあれこれ考えて、
万全を期して望んだクリンソウ観察ハイキングだったのに、あぁ、それなのに…。


見事な群生であるが、あれ?花が咲いていない…。
花が咲いている見事な咲きっぷりを想像しましょう。


隅っこの方にだけ花が咲いている。


よく見ると、確かに花が咲いていたと思われるのに、茎が折られていた。


更によく見ると、あちこちに折られた花が落ちていた。

ネットで読むと、どうも鹿にやられたらしい。鹿が花を食べるのか?
(後日談:花には毒があるので鹿は食べないそうだが、折るらしい)
花の見頃を考えて出かけたのに、鹿害のことまでは考えなかった。
こんなことなら、鹿にやられるもっと前に行けば良かった…。
仕方ない、来年はもう少し早くに見に行くことにしよう。


「龍の小屋」でクリンソウに何が起こったのか聞きたかったのだが、
小屋に着いた時には、あいにく誰も居なくて聞けなかった。


龍の小屋の前では、おぉ、たくさんの花が咲いていました!
人間の息遣いが感じられる場所には鹿も近づけないのか。


この咲きっぷりを見ると、先の群生地でも丁度見頃だったはずなのに…。


クリンソウとは、車輪状についた花が下から段になって何段にも花が咲く様子が、
仏閣の五重塔などの屋根にある先端部分の「九輪」にたとえて名付けられたとか。


クリンソウの群生の一部を見ることはできたが、
どこまでも続く辺り一面の群生は来年に持ち越したので、
不満足の気持ちを満たすために竜ヶ岳まで登ることにした。


登り始めてすぐに、急勾配の山道になった。
これは登ってきた道を振り返って下を撮ったものだが、
写真ではよく分からずどんなに急勾配かを伝えられない。
この日の目的はクリンソウで、山登りの心積もりはなかった、
と、ぶつぶつ言いながら、息を切らしながらの登りが続いて、
この後はカメラを出す元気もなく、この後の写真はない。


はい、ぶつぶつ言いながらも竜ヶ岳の頂上へ着きました。
標高921mです。


新緑の中の真っ赤なヤマツツジの花には癒されます。


あの急勾配の山道は、登りはまだ何とか登れたが、
下りはとても無理だと、愛宕神社へ回ることにした。
愛宕神社は以前に載せたので(「愛宕山登山」)、
愛宕神社へ至る最後の階段の写真を。
愛宕神社は、標高924mの愛宕山の山頂にある。


さて、これは首無地蔵。 話を最初のクリンソウに戻しましょう。
首無地蔵を過ぎて少し行くとクリンソウの群生地に行き着くのです。
この日のクリンソウハイキングは、クリンソウの首が無かったので、
首無地蔵で終わるというのが妥当でしょうか…。(^^;)


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