桑原の欣勝寺
突然ですが、“くわばらくわばら”についてです。
そんなには使わなくなった言葉ですが、もちろん知ってますよね。
雷が鳴ると蚊帳の中で震えながら“くわばらくわばら”と唱えていた昔。
この言葉の語源がここ三田の桑原地区にあるのです。
三田では落雷が多いとは、こちらの人から聞きました。
そのためどの家にも避雷針が立っていると聞きましたが、
この点に関しては、「どの家にも」とは言えないようです。
ただ、確かに避雷針の立っている家が多いです。
電柱にも避雷針があります
ところが、桑原地区では避雷針の立った家は見当たりません。
そこには欣勝寺という雷よけの寺があるからです。
「くわばらくわばら欣勝寺」という民話があります。
むかしむかし、いたずら好きの雷の子が欣勝寺の古井戸に落ちてしまいました。
住職はいたずらばかりする雷の子をこらしめるために古井戸にふたをしました。
雷の子は「桑原へは二度と雷を落とさないから助けてくれ」と言ったので、
住職が二度とこの土地に落ちないことを約束させて助けてやったそうです。
それ以後一度も欣勝寺や桑原には雷が落ちないそうです。
雷の子が落ちた古井戸
それ以来、地名の桑原を呪文のように唱えるようになった、
とありますが、本当は、地名の「桑原」に由来しているのではなく、
仏教用語の「クワンバラン」から来ているという説もあるようです。
インド・サンスクリット語で、恐ろしい事を避ける時に唱えるおまじないが
「クワバラクワバラ」となり、「桑原の欣勝寺」と言われるようになったとのこと。
はい、欣勝寺には避雷針はありませんでした。
欣勝寺へはこちらをどうぞ。
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