二度目のパリ訪問
パリは15年前に一度訪れたことがある。
その時は家族4人での訪問だったので、
夫、長男、次男と3人もの地図を見る役の人間が居て、
私は自分の足で歩いていないので、ほとんど地理を憶えていない。
今回泊まった所はカルチェ・ラタンと呼ばれる文教地区。
泊まったホテルからぶらぶら歩きに出かける時にいつも見た風景。
これがパリらしい光景だろうか。
パリの天気は変わりやすく、一日の内でも変化が激しく、
この2枚の写真からも空の色が違うことが分かる。
すぐ近くには有名なソルボンヌ大学もあった。
ドームの左側では工事の足場が組まれているのが見えるが、
これが大学とは思えない立派な大きな建物だった。
正面前の広場では噴水が上がり、カフェも賑わっていた。
警備は厳しく、一般の観光客は中へは入れなかった。
これもホテルから歩いてすぐ近くにあったパンテオン。
ギリシャ語で万神殿を意味するそうだが、
地下祭室は、ルソーとヴォルテール、ユゴーとゾラ、キュリー夫人
などのフランスに貢献した人々の墓所になっている。
これまた近くのリュクサンブール公園にあるリュクサンブール宮。
この公園にはあちこちに一人用の椅子が置かれていて、
自分で好きな所へ動かして座ることができる。
人々は日向ぼっこをしながら新聞や本を読んで憩っていた。
右:マロニエ(セイヨウトチノキ?)の並木が木陰をつくっていた。
実が落ちているのを見つけて、通りがかかった人に尋ねたら、
この木の実は食べないと身振り手振りのフランス語で教えてくれた。
トチノキの実なら日本ではおいしいトチ餅を作れるのに、
カタツムリ(エスカルゴ)も食べるフランス人が食べないのか…。
この公園には「自由の女神」の原像があった。
フランスから贈ったアメリカ・ニューヨークの自由の女神像も、
日本のお台場にあったあの自由の女神像も巨大で目立つものだが、
パリのこの原像はいかにも小さくて大木の陰で全く目立たない。
サン・ジェルマン・デ・プレ地区にある3つの有名なカフェ。
ブラッスリー・リップ、レ・ドゥー・マゴ、カフェ・ド・フロール。
サルトルなどの実存主義者たちがたむろしていたカフェ。
サルトルとボーヴォワールは毎日ここで長時間を過ごしていたとか。
全部へ入る訳にもいかず、カフェ・ド・フロールで歩き疲れた足を休めた。
モンマルトルの丘でひときわ目立つサクレ・クール聖堂。
白亜の聖堂は、モンマルトルの丘に集う多くの画家によって描かれた。
たくさんの画家たちが生活費を稼ぐためか絵を描いて売っていた。
何故ここに画家たちが集うようになったか。ガイドブックによると、
19世紀の初めまでは風車の回る田舎だった所だそうだが、
住居費や生活費が安いことで貧乏画家や詩人、外国人達が住むようになった、
ということで、今でも画家や画家の卵の人たちの熱気でいっぱいだ。
さて、パリ滞在最後の日に行ったモン・サン・ミッシェルを。
モン・サン・ミッシェルへ行く前に昼食を食べたレストランから。
モン・サン・ミッシェルを背景に牛たちがのどかに草を食べていた。
この写真を撮った頃は天気が良く青空だったが、下の写真を撮った頃には
空もにわかに曇り映画に出てくるようないかにも不気味な感じになった。
元は陸続きで森の中にそびえる山だったのが、
津波で陸と切り離されて島となったとか。
写真を撮るために立っているこの場所は満潮時には海に沈む。
この付近は干満の差が激しく、満潮時には速い速度で潮が満ちるので、
毎日潮の干満時刻を書いた札が出され、満潮時には注意が必要。
本当は満潮時に行って海に浮かぶ姿を撮りたかったが、
海外からの旅行者にはなかなか満潮時には行き当たらない。
そこで、奥の手、絵葉書の写真を拝借しましょう。
満潮時には車が停まっている堤防上のみが残っている。
モン・サン・ミッシェルというのは修道院で、
708年に建設されて以降大規模な巡礼地となったそうだ。
英国との100年戦争の時にも侵攻されることなく、
英国の攻撃を完璧に防御した防壁や要塞を構えている。
フランス革命の折には監獄としても使われたとか。
ピラミッド型の岩山の上に建てられたこの建造物は
1979年に世界文化遺産に指定された。
中に入って上から見たバスで通ってきた道。
グレーに見えている所は砂地でバスが停まっている所は満潮時には沈む。
その左の乗用車が停まっている堤防上のみが残ることになる。
最上階にある回廊は13世紀に建設されたもので、
写真ではよく見えないが飾りの彫刻も素晴らしく美しい回廊で、
修道士が歩きながら瞑想にふけるのにふさわしい場所だ。
ではでは、次に、15年前にも訪ねた場所を飽きもせずもう一度。
オペラ座
ルーヴル美術館
エッフェル塔 芝生から撮る
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エッフェル塔 車道に出て撮る
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シャンゼリゼ大通り
小さくしたので見えないが通りの先がルーヴル美術館で、
シャンゼリゼ大通りをこんな上から撮っているといえば、
はい、ここは凱旋門の屋上に上がって見ている。
凱旋門の上からはパリの街を360度見渡せるが、
上は広いので1点に立ってのパノラマ写真は撮れない。
一部だけを撮ったパノラマ写真がこれ。
が、これでは凱旋門を中心に通りが放射線状に広がっていることが分からないので、
ここでもう一度絵葉書の写真を拝借することに。
長々と見ていただいてありがとうございました。
では、凱旋門を通ってお気をつけてお帰り下さい。
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