ポンポン山と善峯寺
ポンポン山は、京都市と大阪府高槻市の境界に位置していて、
ポンポン山の頂上へ登るにはいくつかのルートがあるが、
どこから登ったか憶えていないほど昔に一度登ったことがある。
今回は京都市の善峯寺からの登山道を登ってみた。
善峯寺に駐車して(駐車料500円)、登山道入り口を探した。
ポンポン山は左へという矢印を見つけたが、こんな狭い道を下へ降りる。
下へ降りて、ちょろちょろと水が流れている石ころの小さな川を渡ると、
すぐに今度はかなりの傾斜がある狭い山道が始まった。
ポンポン山は階段が少なかったので歩くには快適な山道だったが、
傾斜がかなりきついところが多くて、やはりしんどかった。
土の上に出た木の根がまるで階段のようになっていて、
階段を上がる要領で歩かねばならなかった。
自然に倒れたのか、切った木をそのままにしているのか、
こんな風に倒木がまとまって見られる場所もあった。
ポンポン山の頂上へは、この日は釈迦岳を経由するコースを選んだ。
道が左右に分かれる分岐点で、右へ行けば頂上への道だとは分かったが、
左へ行くと釈迦岳だと理解して先ずは左へと行ってみた。
少し開けた場所に丸太を組んだベンチもあり、ここが釈迦岳だと思って、
かすかに読める「631.4m」を釈迦岳の標高だと写真を撮った。
さっきの分岐点へ戻り、今度はポンポン山の頂上を目指して右へ行った。
ところがところが、その途中で見つけてしまった。
なんとなんと、ここが釈迦岳だったのだ。
標高631.4mの釈迦岳との立派な案内板もあるし三角点もあった。
お釈迦様が守っていたと言われていて、万葉集にも詠まれているとか。
釈迦岳だと思って写真を撮った場所は単に眺望の良い場所だったのだ。
釈迦岳を過ぎた辺りから、所々に白い雪が残っているので驚いた。
一体いつ降った雪なんだろうと思い出してみたが、
この日の前には京都の平地では雪は降らなかった。
山頂に着いて驚いた。
たしか、昔はこんなに山頂が開けてはいなかったような。
山頂で一緒になった人から興味深い話を聞いた。
誰かが山の所有者に無断で山頂の木を切ってしまったとか。
木が茂って展望が悪いのでよく見えるように切ったそうだ。
確かに、京都方面も大阪方面もよく見渡せる。
しかし、所有者に無断とあっては眺望の良さを喜ぶのも半減する。
あぁ、驚いた。
ポンポン山の標高が6789mとは!
では、ありませんよねぇ。はい、678.9mです。
小数点が消えかかっていることとは別に6789という数字の並びがいさぎよい。
登ってきた道は大阪府だが、この山頂の三角点は京都市西京区にあるとか。
登ってきた道すがら何度か「熊出没注意」の看板を見た。
山頂では右側の「有害鳥獣捕獲をするので入山遠慮を」の看板も。
実施日が我々が登った数日後となっていたので、山頂で読んでも遅い、
登る前に分かるようにしておいてもらわなくてはと思ったものだが、
その後シカ・イノシシの一斉捕獲お知らせの新聞記事を読んで安心した。
実は、途中近くで何か動物と思われる鳴き声を聞いた。
最初は誰か人の声かと思い、次には木が擦れ合う音かと思い、
やがて、あれは動物の鳴き声だが看板で見た熊ではないよなぁと思い、
大声を出して近づくのを防いだのだが、山頂でこの看板を見て、
あれはシカかイノシシだったのかと思った。危なかった。
ところで、何故ポンポン山と言うのか?
これも、山頂で一緒になった別の人に教えてもらった。
昔は確かに山頂辺りで歩くとポンポンと地面から音がしたそうだ。
試してみたが音はしなかった。 今は音はしないそうだ。
山頂を開いて地面に木の葉や草などを敷き柔らかくしたからか、
最近では音がしなくなったとその人は言っていた。
さて、ポンポン山を下りてから善峯寺を参拝した。
立派な西山宮門跡善峯寺の山門。
これは一体何でしょう?
そうですね、松の木のようですね。
善峯寺にある日本一の松「遊龍」で、天然記念物です。
樹齢約600年だそうで、幹が横に這うように伸びているのが、
まるで龍が遊んでいるように見えることからこの名が付いたとか。
全長は54メートルもあったのが、平成6年に松くい虫の被害で切られて現在は39メートル。
あまりに長くてデジカメで1枚の写真には撮れないのでパノラマで撮った写真です。
写真をクリックすると自動スクロールするパノラマ写真へ飛びます。
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