るり渓と深山ハイキング



「るり渓」という名前が先ず気に入った。
このような美しい渓谷の渓流沿いに歩けるようになっていて、
清流の音に耳を澄まし木の香りを嗅ぎながら落ち葉を踏みしめて歩く、
そんなぜいたくな気持ちの良い一日を過ごすことができた。


渓流歩道入り口、どんな渓流かと期待してしまう佇まいだった。

下流の渓流入り口から上流の通天湖まで約5kmのハイキングコースには、
「るり渓12勝」といって、美しいそれぞれの見所がある。


鳴瀑(めいばく)。
滝の裏が空洞になっていて音がすることから鳴瀑と呼ばれる。


快刀巌。
大きな岩の真ん中を刀でスパッと割るように松の木が生えていることから呼ばれる。


双龍淵。
雌雄の龍が水中に泳いでいる深い淵という意味でこう呼ばれる。


玉走盤。
川床の岩石が廊下のように平らになっていて、
岩の上を流れる水が盤上を転がる玉のように美しいことから呼ばれる。


弾琴泉。
せせらぎから突き出た石が小さな滝を作りそれが琴のように見えることから呼ばれる。


12景全部を紹介する訳にもいかないがその他にもきれいな渓流が続く。


渓流歩道を上り詰めた所がダムの堰堤で、このダム湖を通天湖と言い、
通天湖のダムの堰堤を流れ落ちる水はまるで水のカーテンのようだ。

ここを上がり上の通天湖を通って行くと標高791mの深山登山が始まる。
深山(みやま)は京都府と兵庫県と大阪府の3府県にまたがる山脈の最深部にある。


手前には萱の群生が広がり紅葉に染まる山の色とのコントラストがきれいだ。


熊笹とススキの一本道を上がった所が頂上のようにも見えるが、
深山の頂上はあの頂上から更に左へ登って行った所がそうだ。


あそこが頂上だと思える所にあるこの一風変わった物は一体何だろう?
「深山レーダ雨量観測所」とあった。なるほど、山頂のこんな所にあるのか。


山頂には立ち木がなく360度見渡すことができるが、
その山頂に深山神社の鳥居があった。
鳥居をくぐって行くと更に鳥居がある。


この日の天候は日が照り過ぎずハイキングには良かったが、
紅葉の時期を少し過ぎていたことで太陽の日が当たっても、
全山燃えるような紅葉とはいかずくすんだ枯れ色だったのが残念。


さて、締めにふさわしいかどうかは疑問だが、
歩いていた先の方に見えた木のこれは珍しい枝ぶりだと写真に撮った。
二股に分かれた2つの大きな幹を繋いでいるこんな枝など見たことがない。


見たことがない現象はやっぱり見ることはできないんですよ。
はい、種明かしは・・。 繋がっているように見えただけでした。



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