懐かしいトロント


オンタリオ湖の対岸のToronto Islands(トロント・アイランズ)
から見たCNタワーと周辺のビル群。

      CNタワー

トロントから近いWaterloo(ウォータールー)で昔住んだことがある。
小さな子供連れだったので、トロントへはよく遊びに行ったものである。
当時世界一の高さを誇っていたCNタワーだが、ガイドブックによると、
今でもその高さは世界一のようである。
隣のアイスホッケーの試合があるドームが小さく見える。
このCNタワーにはちょっとした思い出があるが、
その話は「思い出のベージ」に譲るとして、
今回のトロントでのことを少し書いてみよう。


     

トロントは冬季はマイナス30度にも冷え込むということで、
その寒さから人々の暮らしを守るために作られたのが巨大な地下街である。
南北に通る2本の地下鉄の間にはPATH(ウォークウェイ)が張り巡らされている。
地下街は3階建てになっていて、種々雑多な店が入っている。
雨や雪の日にも外を歩かずに買い物ができて大変便利である。
あちこちに憩いの場もあり、多国籍の食事もできる。

地下鉄の切符がおもしろい。
京都の地下鉄のように、距離によって200円、230円、260円、290円
などと細かいみみっちいことは言わない。料金は一律である。
現金で払えば、1回$2.50 だが、トークンを買えば5枚で$9だから、
1回$2にもならない。これは回数券みたいなものだから当然である。
おもしろいのはDay Pass。
1日乗り放題という切符で、1枚$7.50。
日祝日ならファミリー切符を買えば、大人2人に子供4人まで乗れる。
大人1人なら子供を5人まで連れて乗れる。
大人だけなら2人までは乗れる。
ところが、グループ切符なら大人6人まで乗れる。
つまり、日祝日は大人は1人でも6人でも$7.50なのである。
それも何回でも乗り放題である。
シングル切符は、平日も使えて大人1人が乗り放題。

  

泊まったホテルがオンタリオ湖畔のハーバーフロントにあったので、
散策する場所にはこと欠かなかった。
オンタリオ湖を周遊するクルーズ船がずらっと並んで出航を待っていたり、
ヨットスクールのヨットがたくさん浮かんでいたりするのどかな風景である。
しかし、船のタクシーが停泊していたり、救急船や警察船の格納庫があったり、
さすが広大なハーバーフロントである。

     

おぉー、こわ、急に刃物が出てきて驚きましたねぇ。
今回は飛行機搭乗の時のセキュリティの厳しさを少し書きましょう。

(1) 関西空港から出国。
  携帯用の裁縫袋の中にあった左のハサミを手荷物から取り上げられた。
  長さ8cmのこんな小さなハサミが凶器になろうはずはないのに。
  これまで何度同じ裁縫袋を持って出国したことか。
  チェックに引っかかって取り上げられたのは初めてである。
  しかし、別の裁縫袋の中にあった右のハサミはチェックされなかった。
  想像するに、和裁用の和バサミのため形状がハサミと認識されなかったか?
(2) 飛行機で出る食事の食器について。
  ビジネスクラスの食器は今まで通り陶器のものであった。
  が、スプーンとフォークはステンレスなのにナイフだけプラスチックだった。
(3) アメリカのデトロイトで飛行機を乗り継いだ。
  出国のときボディチェックを受けた。初めてである。
  両手を広げて立ち、頭の先から足の先まで念入りに調べられた。
  腰まわりもチェックして良いか?と聞かれた上で調べられた。
  手を付いて足を後ろに曲げて靴の裏まで調べられた。
  しかし、夫はノーチェックだった。私だけが何故?人相悪かったか?
  こんなオバサンが自爆テロなどするはずないだろうに。
  いやいや、やりそうにない人物の意外性を警戒している?
(4) 帰りのトロント空港で。
  ノートパソコンを開けてしかも起動するようにと言われた。
  パソコンの形をしているが、爆弾だったりすると言うのか?


その他、おまけです。

(1) 美術館で。入館料を払う時。
  髪の毛が白い夫は「シニアで良いですか?」と言われて素直にハイと答えた。
  後ろを付いて入った私も一緒にシニア料金だった。
  安く入れたのだから、シニアと言われようが文句はない。
(2) 一人で歩き回っていたとき、「XXXはどこにありますか?」と
  わずか1週間足らずの間に2度も道を尋ねられた。
  リュックを背負った東洋人の顔の私が地元の人間に見えたのだろうか?
  アメリカと同じようにカナダも多人種の国ではある。
(3) 量り売りのチェリーを買っていたら、同じように買おうとしている人が
  「この値段は適正でしょうか?」と私に尋ねた。
  「私は旅行者なのでここが安いか高いか知りません。
  少なくとも日本よりは安いし、好きだから買っているのです。」と答えた。



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