京都薬用植物園
武田薬品工業株式会社の「京都薬用植物園」の特別見学会へ行った。
入り口の左側外の道を上がると曼殊院へ行けるので何度も通った道で、
ここに薬草園があることは知っていたが、入り口から中へ入ってみて、
驚くような広い敷地にこんな立派な薬草園があるとは知らなかった。
先ずは、係りの人から説明を受けながら「中央標本園」を見て回る。
「漢方処方園」
代表的な漢方処方される生薬の薬用植物を栽培展示している。
何種類かを組み合わせるそれぞれの症状毎に展示されている。
トチュウの葉をちぎるとトチュウ独自の白い繊維状の物があり、
葉を食べに来た虫の口に絡まるので虫には食べられない、
という説明を受けたその葉をフェンスにぶら下げていた。
「温室」では熱帯・亜熱帯の薬用植物約500種を栽培展示している。
トウシキミでは分らないが、乾燥させた物が中華料理で使う八角である。
これも、想像できないが、バニラである。
以前、珍しいショクダイオオコンニャクが開花したというニュースがあった。
花は咲いていなかったが、ここにもその木があった。
「樹木園」
園内の南側に広がる山地に約1000種の薬用樹木を栽培している。
登山で山の中を歩いている気分だが、標高は194.8mとの案内板があった。
左は、樹木園を歩きながら見上げればひときわ美しい姿のモミジバフウ。
右は、このように身ぐるみはがされないように気をつけたいバクチノキ。
美しいといえば、紅葉の時期でもあり、園内の紅葉の写真も。
ダイオウショウ(マツ科)。
アカマツやクロマツは葉が2本、ゴヨウマツは5本だが、これは3本。
3本といえば思い出したが、三鈷の松と同じだ(こちら)。
フユワラビが出ていた。
エンピツビャクシン。
材が鉛筆の材料として利用されることからの名前。
雨後のタケノコのように何やら一杯出ていた。
ヌマスギの呼吸根というものだそうだ。
沼地に生える杉は酸素や水分を取り込むために気根を出して、
地表からの呼吸と養分吸収をするのだとか。
「展示棟」
明治時代に建築された建物で神戸市にあったが、
阪神淡路大震災後に移築して再生したそうだ。
生薬を中心に展示されている。
今回の特別見学会は、主に漢方処方園と樹木園の見学だったが、
春には、560種もの品種を栽培しているツバキ園の見学もあるようだ。
なお、武田薬品工業株式会社から宣伝料をもらっている訳ではありません、念のため。
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