京都の夏の風物詩・鴨川納涼床
二条大橋から五条大橋までの鴨川の西岸に作られる納涼床は京都の夏の風物詩である。
5月から9月までの期間、料理店や茶屋が高床形式の仮設の床を作り料理を供する。
鴨川の風に吹かれながら東山を背景に対岸の建物の灯を眺めながら食事できる。
最近では、京料理だけでなく、中華料理や洋食などの料理も食べられるようで、
値段もそれ程高くない料理が供されるようになり庶民的な床になったようだ。
夕食を予約した時刻よりも早くに行って、暮れる前の床(ゆか)を写真に撮った。
四条大橋に立ち、北を向いて西側の床を撮った。
鴨川の先(北)に見えるのは三条大橋。
写真手前の四条大橋北側の店は「先斗町 いづもや」。
南を向いて撮ったので見えているのは五条大橋の前のどんぐり橋。
写真手前の四条大橋南側の床は中華料理の「東華菜館」。
ここは座卓ではなく椅子席になっている。
橋から下りて床を下から見上げるとこんな感じに見える。
さて、幸いにも床は鴨川側の席を予約できた。
大体どこの店も3列位には席を設けてあるので、
満席の場合、真ん中の席や店側の席では、
川を眺めながら食事を楽しむという風流に欠けるかな。
鴨川の東岸、四条大橋の南には南座が見えている。
同じ位置から撮った暮れてからの下の写真では右側の建物。
日本最古の劇場である南座の歳末の顔見世興行は、
京に師走を告げるまねき上げがニュースになる。
床の趣きある灯と鴨川に映る対岸の建物の灯が、
おいしい料理の味をもっとおいしくしてくれる。
食事を終えて帰り際にもう一度四条大橋の上から床を写真に撮った。
暮れる前の光景よりも暮れてからの方が床の雰囲気がよく出ている。
鴨川に店や床の灯が映って夜の雰囲気を盛り上げている。
ちなみに、鴨川西岸すぐの先斗町通りはこんなに狭い通りである。
狭い通りを北へ南へとたくさんの観光客がそぞろ歩いている。
右側の鴨川沿いの各店が鴨川に向けて床を出している。
床に沿った散策路にはカップルが実に絶妙な間隔をあけて座っている。
中には、カップルではなく独りで寂しく座っている人も居たが…。
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