ハトの子育て・第2弾

前回8月に巣から卵が消えてからも、1羽のハトだけは巣へやってきていた。
スズメの時はヒナを奪われてからすぐに新たな卵を生んでいたから、
同じカップルが子育てをやり直したのだと思う。
が、ハトは1羽だけで毎日しきりに大きな声で鳴いていた。
あれは雄が雌を呼んでいるのだと思えた。
しかし、相手が見つからないのか毎日むなしく鳴くばかり。
卵が消えてから1ヶ月が経った9月17日のこと。
口に小枝をくわえて巣を整えているのが見えた。
あれっと思って観察すると、9月19日、1羽はずっと巣の中に居て、
何と、もう1羽が飛び立ってはしばらくすると巣へ戻ってくる。
いつの間にカップルが成立したのか! しかし、まだ卵はない。
そういえば、気が付くと全然鳴かなくなっている。
そしてついに、ついに、9月20日、卵1個発見。
卵を抱いているのが雌だとすると、写真で見る限り前のと区別はつかない。
巣を出て行った雌を雄が呼び戻しに行ったのか…?
あるいはその反対か…?
前と同じカップルか…? 新しいカップルか…?
9月20日(木) 巣の中に卵1個発見。
夜の間に産んだのか?
朝早く産んだのか?
9月21日(金) 卵2個発見。
しかし、カメラを構えた時には
親鳥がどっかと卵の上に。
卵の写真は撮れなかった。
9月24日(月) いつも親鳥が巣の中に。
前の失敗に懲りて、今回は
死にもの狂いで守っている?
親鳥が巣を離れる時がない。
9月26日(水) 卵2個の写真が撮れた!
2羽が交代で温めていて、
交代時がシャッターチャンス。
しかし、滅多に見られない。
10月5日(金) ついにヒナが誕生!!
しかも2羽とも!
いつの間に卵からかえったか?
じっとしていた親鳥が、
しきりに動くので気が付いた。
10月6日(土) 親鳥の外へ出たヒナの姿を
昨日よりはよく撮れた。
しかし、カメラを構えるとすぐ
お腹の下へ隠してしまう。
10月9日(火) 留守をしていて、
3日ぶりに見たヒナは
ぐっと大きくなっていた。
10月9日(火) 偶然ヒナだけをとらえた。
2羽が並んで眠っている。
すぐに親鳥が戻って来たが、
不思議なことにヒナは
餌を求めて口を開けるでなく
じっとしていて、親鳥はすぐに
お腹の下に隠した。ハテ??
前夜から雨風が強くなり、激しく打ちつける音で夜中に目がさめた。
強い風にケヤキの木も激しく揺れる音がしていた。
しっかりと枝にでもつかまっているのなら安心だが、
ヒナを抱いてハトは巣の中でじっとしていなければならない。
巣ごと吹き飛ばされるのではないかと心配した。
翌日、巣の中で自分はびしょぬれになりながらも(鳥はぬれない?)、
じっとヒナを温めている無事なハトの姿を見た時には感動した。
ヒナがかえってからも巣を離れる時がない姿には感心するが、
スズメの子育てとはいささか違う点に気がついた。
スズメは、ヒナがかえってからは親鳥の巣への出入りが激しかった。
2羽が交代で餌を取りに出かけては口にくわえて戻ってくる。
餌が戻ると、ヒナは狂わんばかりに鳴き叫んで、
小さな体中が口ばかりというように口を大きく開けて
我先にと餌をねだっては、口の中へ餌を入れてもらっていた。
ところが、ハトはしょっちゅう出入りしているようには見えない。
ヒナも餌をねだるような素振りが見えない。
ヒナの口の辺りをつついているように見えることがあった。
ハトは食べ物を吐き戻して与えているのだろうか?

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