萬福寺の普茶料理



江戸時代に中国から渡来した隠元禅師が開創した黄檗山萬福寺。
日本三禅宗(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)の1つ黄檗宗の大本山だ。

三門前の石柱には「山門」と書かれているが、
パンフレットの地図では「三門」となっている。


開版(魚)。 斎堂前にある魚板で木魚の原形。
時を報ずるものとして、今も使われているそうだ。


雲板。 雲の形をした法具で、
主にお堂への出頭を促す合図を送る鳴り物。
雲は雨を降らせることから恵みの象徴である。

さて、今回の目的である普茶料理であるが、普茶料理とは、
黄檗宗の開祖・隠元禅師が中国から伝えた精進料理である。
中国文化の香りがし、日本の山野に生まれた自然の産物を調理し、
すべての人が仏の恩に応え報いるための料理、と説明にある。


閑臥庵の普茶料理(こちら)でも書いたが、
刺身やかまぼこや卵焼き、チーズの形をしていながら、すべての料理が
野菜、豆腐、生湯葉、麩、こんにゃく、あげ、などなどで作られている。
たとえば、チーズは豆腐で、かまぼこは山芋で作られている。

すべて料理は、人数分が大皿に盛られて出てくる。


左は、ごま豆腐の元祖ともいうべき麻腐(マフ)。


一見てんぷらのようだが、素材や衣に味がついていて、
唐揚げに近い料理で、リンゴまであり、おいしかった。


雲片。 雲辺とも言う。 残り物。
調理の際に残った切れ端などを集めて料理したもの。
余すことなくいただくことで、普茶料理の代表的な料理。


梅干しを包んで入っていたのには感心した。


最後は、珍しい小さな瓢箪の漬物。
時々行く居酒屋に瓢箪の漬物があり、
好きで、よく注文していただく。

料理の写真というのは、食べることが先に立ち、
ついつい写真を撮るのを忘れてしまうものだが、
この日は4人が「写真、写真」と言ったおかげで、
全部ではないがこれでもたくさんの写真を撮れた位だ。

が、約1人が食べてしまい、瓢箪は3個しか写ってない。

やっぱり・・・・・。



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