三方五湖・レインボーライン


これまでも、高齢者による車の事故は起こっていたはずだが、
最近では、事故が起こる度に、大きく報道されるようになり、
高齢者の運転による事故が深刻な社会問題になっている。

京都から福井県の三方五湖まで、後期高齢者の夫の運転では
少々心配だったが、無事に行って帰って来ることができた。


三方五湖は、若狭湾一帯が沈降した際に山間の凹地が沈んで湖となったもので、
5つの湖は直接間接に日本海とつながっていて、水質や水深が異なるために、
それぞれの湖の色が違って見えるので、別名「五色の湖」とも言われている。

三方五湖とは、三方湖、水月湖、菅湖、久々子湖、日向湖の5つの湖のことで、
5つの湖はそれぞれつながっているが、淡水・汽水・海水と違った性質を持つ。
日本海に直接つながっている久々子湖と一番奥にある菅湖、中間の水月湖では
それぞれ海水と淡水の比率が違っているために水の色が違った青色に見える。

しかし、写真を撮ったこの時は霞んでいて、色の違いは写真では分からない。


福井県三方郡美浜町から三方上中郡若狭町に至る有料道路の
三方五湖レインボーラインの山頂公園へは、写真のように、
右側のケーブル、左側のリフト、どちらに乗っても行ける。


右側奥が三方湖(みかたこ)。 完全淡水湖である。
手前が水月湖(すいげつこ)。 汽水湖。 五湖の中で最大。
手前の奥が菅湖(すがこ)。  汽水湖。 五胡の内で最小だ。


左側手前が久々子湖(くぐしこ)。 汽水湖。 満潮時に海水が逆流する。
真ん中奥が日向湖(ひるがこ)。 海水湖。 水深は五湖中で一番深い。

なお、左側奥に見えているのは日本海である。


上の写真とは別の場所からの角度を変えて撮った写真。
水月湖の右端の辺りで、手前の紅葉を多く入れてみた。


これは、湖にではなく手前のチェーンに注目。
びっしりとぶら下がっているのは「誓いの鍵」。
あちこちでよく見かけるが、ここにもあった。
誓いの事例としていろいろ書かれていたが、
「安全運転をする」というのもあった。なるほど。


「一社両拝」と書かれた両方からお参りする、その名も「和合神社」。
恋人の聖地として認定されたとかで、2人が向かい合って参拝する。
全国でも珍しい両方からお参りする拝所だが、恋人に限らず、
家族、親子など、すべての人々が円満でありますように、と。


この三方五湖レインボーラインの山頂公園からは、
先に載せたように、三方五湖と日本海が一望できる。
これは、帰りに撮ったリフトから見下ろした光景だ。


三方湖の湖畔には、茅葺屋根の舟小屋がある。
この舟屋群は観光資源として残されているのだろうか。

周辺には梅畑が多く、収穫した梅を運ぶために使われたのだろう。
船小屋に小さな漁船を繋いでいるのも、観光のためだと思われる。


船小屋のある所から三方湖を眺める。


湖の周囲には梅畑が広がっているが、
木によって、こんなにも様子が違う。

道路からいろいろな角度で写真を撮っていたら、
作業をしていたおじさんが声をかけて下さった。
「中へ入って撮りなさい」と。 観光客に優しい。


若狭三方縄文博物館。

若狭町には鳥浜貝塚などの縄文遺跡が数多くあり、
出土した丸木舟などを復元して展示している。

また、下に書く水月湖の「年縞」も展示されている。


これは、水月湖の年縞採取地点に置かれている。
水月湖の湖底には約7万年分の土が堆積していて、
木の年輪のような層を作っている。それを「年縞」と言い、
その土を採取している現場だと思ったら人形だった。

何をしているんですかぁ?と声を掛けそうになった。

なお、
レインボーラインの通行料1040円がこの日は半額の520円で、
若狭三方縄文博物館の入館料500円も、この日は無料だったので、
何故か今日は運が良い、ついているなぁとニコニコ顔だったのに、
レインボーラインのリフト代込みの山頂公園入園料800円は高い、
ここだけが2人で1600円は高い、と文句を言っていた。

しかし、後期高齢者の運転で、事故もなく帰ることができて、
1600円ごときで高いと言うなんて・・・、文句はない。



若狭路を走るへ続く



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