嵯峨野の念仏寺巡り



今回の一番の目的は、愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)。
火伏せの神様として信仰を集めている愛宕山参道の麓にある。
「愛宕」は、愛宕山は「あたご」、愛宕念仏寺は「おたぎ」と読む。


愛宕念仏寺の本堂。


本堂に続くこれは石垣ではなく、石仏だ。


千二百羅漢。
境内のあちこちに、1200以上の石仏があるが、
寺の復興のために、一般の参拝者が彫ったものだ。


1200体を越える石仏の表情がすべて違うので、
1つ1つを注意深く見ていくと、おもしろくて癒される。

これは、テニスだろうか。

これは、ボクシングか。

お酒を飲み交わしているのか。

赤ちゃんを抱いている?

苔むしているが、子供に寄り添っている?

同じく子供に寄り添っている?
でも、後ろの2人連れは大人同士のような。


本堂のすぐ横にも、石仏がずらっと並んでいる。


多宝塔と右端に見えている金色の虚空蔵菩薩。
この辺りの斜面いっぱいにも石仏がびっしり。

さて、これで終わるところを、もう少し続けよう。


「嵯峨野めぐりの始発点」と書かれている。
そこで、愛宕念仏寺を始点に、嵯峨野を歩いた。
次の「化野念仏寺」までは、念仏寺巡りだが、
その他に「落柿舎」「清凉寺」「常寂光寺」を回った。


今回は、「愛宕念仏寺」を主な目的で回ったのだが、
「念仏寺」といえば、「化野念仏寺」の方が有名で、
この化野(あだしの)念仏寺へも入ってみた。

太陽が隠れた時と太陽が出た時でこんなにも様子が違う。

こちらは、よくテレビドラマにも登場するので馴染みだが、
賽の河原内での写真撮影は禁止されていたので、外から撮った。
観光客が増えて、写真を撮ると渋滞するので禁止になったのか、
この日は人も少なかったので、撮っても良かったかもしれないが。


同じ『京都』の「嵐山・嵯峨野の紅葉」(こちら)で書いたが、
あの日は人が一杯で入らなかった落柿舎へ、今回は入ってみた。


松尾芭蕉の弟子である向井去来の別荘として使用されていた草庵。
落柿舎には、「本庵」の他に「次庵」があり(写真は省略)、
この次庵では、さまざまな句会が催されているそうだ。

たくさんになるので写真は省略するが、苔むした庭には、
芭蕉や去来はじめ有名俳人の俳句の碑がたくさんあり、
庭を散策しながら、句碑巡りができたのも楽しかった。


清凉寺の本堂(釈迦堂)。
嵯峨釈迦堂の名前で知られている。


ケヤキ造りの二階二重門の仁王門。


仁王門を境内の中から見た。


常寂光寺へも今回は入ってみた。
太い角材を格子に組んで造られた山門。


茅葺の屋根の仁王門。


この仁王門を上から眺める場所から撮った。


苔で覆われた斜面は、ふっくら緑の絨毯を敷き詰めたよう。

念仏寺のあのお地蔵さん達にもこの絨毯の上で休ませてあげたい。



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