大台ケ原・西大台


2日目の朝は、コースの説明や大台ケ原の自然についての講習を受けた。
約8キロ(約5時間)のコースを大体予定通りに歩けたが、
東大台と違い、コースの道が整備されている訳ではなく、
地図と方角を知る磁石がないと迷ってしまいそうな所だった。
雨が降り霧が出ると道に迷いやすいので、この日は晴れで幸いだった。


ここが西大台への入り口。
ロープが張られていて、「認定を受けた者以外立入禁止」の札が掛かっている。
係りの人が立っていて、立ち入り認定書を見せるとロープを外して通してくれた。
手前の青色の「種子落としマット」で靴の底をきれいにしてから入る。
靴についてきた植物の種子が西大台に持ち込まれることを防ぐためだ。


靴の底を念入りにマットにこすり付けて、入り口を入ってすぐにいきなり、
木の根っこを見せて倒れている木がそのままで放置されている姿に出会った。


東大台と違い、こちらは苔むした木や石が多い。
東大台はトウヒの群落が主だったが、西大台はブナの群落が多い。


このような大きな石ころの続く道を通ることも多く、
雨が降るとこの石のある道は滝になることが容易に想像できた。
雨の場合は滑りやすいから危険で、この日は晴れで良かった。


この辺りの木はどれもコケとキノコの同居を許した貫禄ある木が多い。


根っこだって、この通り。


これは一体何にかじられたのだろうか?
こんなに激しく痛めつけられると、
木が倒れるのも時間の問題という感じがする。


道なき道を分け入るという感じの多い西大台の中で、
平坦で明らかにここが道であるという場所に設置されていたこの機械。
どうも通る人をセンサーで感知して人数を調べているのかなと思われた。
西大台の方は入山調整しているので入山の3ヶ月前から10日前までに申請をして、
平日は1日30人を入山許可と決まっているので、定員になり次第締め切られる。
この日は我々4人の他には誰も講習を受けなかったし誰も見かけなかったが、
許可を得ないで入山している人のチェックをしているのだろうか?


キノコのようなカボチャのようなミズナラの巨木。


晴れていてもあっという間に霧が出てくる。
このような原生林の中では霧がよく似合い幻想的だ。


まだ生きている木も倒木も深いコケに覆われていて、
その造形美がいろいろありおもしろい。


花の季節ではなかったが、これはミヤマシキミだろうか。
樹木の下一面にきれいな緑の群落をなしていた。

また、群落があるというバイケイソウはいくつか咲いていたが、
カワチブシ(トリカブト)の花は咲いていなかった。

キノコはたくさん見たが、おもしろかったのをいくつか載せて終わりにしよう。


と思ったけど、もう1枚。
最後にふさわしいかどうか…登山客が通れるように苔むした倒木を切ってあった。
スパッと切った切り口にふさわしくスパッと終わりましょう。



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