佐渡島のトビシマカンゾウ



佐渡島へは、久しぶりにツアーに入って行ってきた。
トビシマカンゾウの花の見頃を一番に考えたかったのに、
後期高齢者になってもまだ仕事をしている夫の都合に合わせると、
ツアーが設定していて申し込める日にちは限られてくる。

その結果、北陸新幹線はグリーン車、高速カーフェリーは1等船室、
宿泊ホテルは「ホテル吾妻 新館夕映え亭」に2連泊という、
値段は少々高めだったが、なかなかに良いツアーだった。

それに何よりも、梅雨の期間だというのに3日間ずっと晴れで、
添乗員さんもガイドさんもそして勿論、客である我々もみんなで、
「奇跡の3日間」と言って、みんなで自己満足、自己満足。


しかし、肝心のトビシマカンゾウの花の見頃は過ぎていた。
異常気象の関係で、今年はどこも見頃が早かったようだ。

「大野亀」と言われる海抜167mの1枚岩の斜面一面に
トビシマカンゾウの大群落が黄金色に染まっているはずが、
遠目で見る限り、黄金色のはずが色も薄く、まだら模様で、
黄金色より緑の方が勝って見えるという状態だった。


それでも、一部を切り取れば、たくさん咲いているように見える。


トビシマカンゾウはニッコウキスゲの一種で、花はニッコウキスゲより大型で、
1日花が咲いて1日でしぼむが、次々に咲くので開花期は長いそうだ。


順番が逆になったが、これは大野亀に向かうバスの中から撮った写真。
この角度から見れば、「大野亀」が1枚岩だということがよく分かる。


「大野亀」から、2つ並んだ「二ツ亀」が見えている。


2匹の亀がうずくまっているように見える巨大な岩の二ツ亀。
昼食を食べたホテルのレストランからは、すぐ近くに見えた。


この角度から見ると、前後に重なる2匹の亀が、
確かに、頭と尻尾を出しているように見える。


あちこちで「密漁禁止」の立て看板が見えた。
ガイドさんに聞くと、サザエを密漁するそうだ。


外海府海岸で最もスリリングな橋と言われる「海府大橋」。
崖が続く場所に架かっていて、下を見下ろすと高さを実感できる。


ここで、バスを降りて橋の上を歩いて渡った。
断崖と青い海の美しい景色を堪能した。


岩の上の一本松で「根性松」だとか、なるほど。

さて、いきなりトビシマカンゾウの写真から始めてしまったが、
2日目の1日をどのようにバスで走ったかを書いておこう。

泊まった相川温泉のホテルをバスに乗って出発し、
先ずは(順番が逆だが)下で書く佐渡金山を見学してから、
佐渡島の西側の外海府(そとかいふ)海岸を北へ行った。
大型バスでは通れないのだが、我々のツアーは21名と少なくて、
大型バスではなく中型バスだったので通れた。

北の端まで走り、上で書いた「大野亀」と「二ツ亀」を見て、
今度は、佐渡島の東側の内海府(うちかいふ)海岸を南へ下がり、
次ページで書くトキの森公園に寄ってからホテルへ帰る、
というコースは、佐渡島の左上半分を一周したことになる。

さて、せっかく佐渡島の東と西の海岸通りを回って走り続けたので、
佐渡金山の話で終わる前に、泊まったホテルの海岸風景も載せておこう。


着いた日。夕陽に映えて美しい。ホテルの庭から見た。


翌日の朝。ホテルの庭から下へ下りて見た。


さて、佐渡島と言えば佐渡金山。

1601年に開山された日本最大の金山。
徳川幕府260年の財政を支えた。

写真のこれは、「道遊の割戸」と言われている。
開発初期の採掘地である江戸時代の露天掘り跡で、
金鉱脈が発見されて掘り進んでV字形に割れたとか。


佐渡金山大立竪抗。

明治8年に開削され明治10年に完成された日本最古の西洋式竪抗。
欧米より技術者を招いて機械化・近代化で鉱山の再開発が図られた。

この竪抗は、平成元年まで鉱山の中心施設として活躍したそうだ。


北沢浮遊選鉱場。

日本で最初に金銀鉱石の選鉱に対する浮遊選鉱法の採用を決め、
工場建設、その後大増量計画に伴って設計変更して完成した。


佐渡島へ行けば金が手に入るかと密かに期待したが
(そんなこと期待などしていない!…ってば。)、
当然ながら、金を持って帰ることはできなかった。。


トキに会いに佐渡島へへ続く



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