トキに会いに佐渡島へ



佐渡島と言えばトキ、とも言えるので、次はトキの話題から。
しかし、トキとの出会いは想像したようにはいかなかった。

『三田』で入れた「コウノトリの郷」(こちら)で見たコウノトリのように、
飛翔写真どころか、田んぼや屋根や木の上のトキも撮れなかった。
ケージに入っているのをガラス窓越しに見るだけだったのだ。


何羽かのトキが居たが、複数羽のトキを同時に。



ガラス窓越しということは、こんな風に水の中の足の様子も見える。


この3枚の写真から分かることは、
何か獲物が右から左へと動いて、
ついに何やら捕まえたようだ。


あっ、道路の向こう側のあんな所にトキが居る!!


と思ったら、はい、違ってました。

バスでの移動中にガイドさんが「この地区ではトキが目撃されている」
と言われた所でも、都合良く飛んできてくれるはずもなく、会えなかった。
我々が行った前日は、丁度今年の放鳥をしたばかりだということだったが、
放鳥されたトキをそんなに都合良く屋根や木の上で見られるはずもない、か。


3日目は夫婦岩を見てから、佐渡島での最後の帰る日の行動開始。
この夫婦岩は、三重県伊勢市二見浦の夫婦岩の倍以上の大きさとか。


バスで移動中に見たこちらの岩は、同じ岩でも、人間の顔に見えるので「人面岩」。
高さは約10mの岩で、頂上に乗った岩が遠くを見つめる人間の横顔に見える?


バスの窓から見える畑にはずっと同じ木が見えていた。
大変な数の木々は何の木かと思えば、柿の木だった。
「おけさ柿」という新潟県産の種なし渋柿だそうだ。

名前は、佐渡の民謡「佐渡おけさ」に由来しているとか。
渋柿だが、炭酸ガスやアルコールで渋を抜いて出荷され、
店頭に並び消費者が買う時は甘い柿となっているそうだ。


「おけさ」が出たところで、1日目に見た佐渡おけさを。
佐渡おけさの唄に合わせて、踊りを見せてもらった。

 1日目の「佐渡おけさ」に戻ったので、
 2日目に訪ねた妙宣寺の五重塔も。

 16世紀前半頃に築城された城は、
 上杉影勝の佐渡支配により廃され、
 上杉氏代官の直江兼続により
 城地は妙宣寺に与えられた。



さて、小木港からモーターボートに乗って琴浦洞穴へ。


「青い洞窟」と言われているだけあって、
天気が良いと太陽の光で海の色が美しい青色に見える。


小木港で「たらい舟」に乗るという体験をした。

たらい舟とは、洗濯桶を改良した「たらい」を用いたもので、
櫂一本で操舵でき、2016年現在でも磯での漁に使われていて、
主に、サザエやアワビやワカメなどを採っているそうだ。

これは観光用のたらい舟で、漁業用より一回り大きいとか。
櫂を持たせてくれて、舟を動かそうと試してみたが、
見ていると簡単そうだが、実際にやってみると難しくて、
舟は、回るどころか、ちっとも動かなかった。。


新潟県上越市の直江津港と佐渡島の小木港を結ぶ高速カーフェリーは、
行きも帰りも1等船室だった。しかも、行きの時は一番前の席だった。
一番前の席からはガラス窓越しに進行方向の景色を楽しめて良かった。

船に乗ると、席になど座らなくて、デッキに出て海を眺めるのが常だ。
が、高速カーフェリーは上に出られなくて席に座って過ごしたので、
快適な1等船室の一番前の席というのは、何とも運が良かった。


運が良かったといえば、割り当てられたホテルの部屋は1階だった。
いつも眺めの良い高層階を希望するので、1階と聞いてがっかりした。
ところが、部屋へ入って部屋から外を眺めて、その幸運を喜んだ。
部屋から直接、海へと向かって前の庭へ出ていくことができるのだ。


着いた日に、つっかけを履いて庭へ出て撮った夕映えの景色と、
翌日の朝、同じく庭で撮った同じ景色がこんなにも違って見える。


トビシマカンゾウの花の見頃が過ぎていた不運?を忘れて、
1等船室の一番前の席を喜び、ホテルの1階の部屋を喜び、
そんなことを幸運だと思う、まだまだ何事も単純に喜べる、
まぁ、そんな気持ちでまだまだ旅を続けよう、と思う。

部屋からつっかけで庭へ出て、夕陽を撮りながら…。


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