「麒麟がくる」の一乗谷
福井市にある一乗谷は、NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」では、
明智光秀が逃れて一時期を過ごした地として脚光を浴びている。
先ずは順番に、JR福井駅から越美北線に乗り一乗谷駅で降りる。
脚光を浴びている割には、一乗谷駅は無人駅であるが、
駅を出るとすぐに、美しいカラーマンホールを見つけて、
それも、これから行こうとしている一乗谷朝倉氏遺跡の
ネットで見た入り口の「唐門」の絵柄で、期待が高まる。
城下町への出入り口である「一乗谷朝倉氏遺跡」の石碑と下城戸。
説明板によると、戦国大名朝倉氏は一乗谷に館を構えて、
谷の最も狭くなっている自然の地形2ヶ所に土塁を築き、
「下城戸」と「上城戸」を設けて、城内を守ったそうだ。
この下城戸は、門に当たる所には巨大石が使われていて、
北側には濠も発掘されていて北からの守りを固めていたとか。
「平面復元地区」では、居住地区に井戸の跡が見えている。
仕切られた敷地の各家に井戸があったとは驚きの事実だ。
谷間の街で、豊富に水が湧いてきたという事だろうか。
いよいよネットで見た一乗谷朝倉氏遺跡の唐門が見えてきた。
ネットで見たと書いているが、実は、ネットだけではなく、
NHKの「ブラタモリ」でタモリさんが訪ねた番組も見ていた。
唐門上部の朝倉家の三ツ木瓜の家紋。
「朝倉館跡」は、第5代当主朝倉義景が住んだ館の跡で、
三方を土塁と濠で囲まれていた様子が分かる。
上から順に、館跡庭園、湯殿跡庭園、諏訪館跡庭園。
南陽寺跡庭園との4庭園は特別名勝に指定されている。
町並が忠実に復原されている復原町並。
戦国時代の暮らしを再現している。
朝倉氏の城下町跡が国指定の特別史跡、4庭園が国指定特別名勝、
出土した調理具・陶磁器・将棋駒などが重要文化財に指定されている。
特別史跡・特別名勝・重要文化財と国の三重指定を受けているのは全国で6例。
他の5例は、金閣寺、銀閣寺、醍醐寺三宝院、厳島神社、平城宮だとか。
「復元武家屋敷」と書かれた上は上級武士の屋敷跡。
下は中級武士の武家屋敷跡。表門の柱が違うとか。
「越前朝倉夢舞台」と書かれたこの屋敷跡には、
演じられた舞台が設置されているのが見えた。
復原町並には、武家屋敷だけでなく、商家や民家もある。
ここでは、商いを営む民家なども詳しく復元されていて、
道路を挟んで、塀に囲まれた武家屋敷と庶民の町屋があり、
同じ地区で同じように暮らしていたというのが興味深い。
最盛期には人口が1万人を超え、その威を天下に示して、
京に勝るとも劣らないと言われる朝倉文化を花開かせたが、
織田信長に敗北し、城下は火を放たれて歴史の幕を閉じた。
さて、最後は・・・これです。
「復元町並」って、これ、バス停の名前です。
バス停の名前までが「復元町並」とは!!
福井城と養浩館庭園へ続く
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