秘湯?武田尾温泉


宝塚から電車で10分、三田からはわずか6、7分で到着する武田尾に秘湯がある。
武田尾のことは以前にも書いた(こちら)が、温泉へは初めて行った。


JR武田尾駅のホームはなんとトンネルの中にある。
武田尾駅で降りて大峰山やトンネルとは反対側へ歩いて7分で温泉街へ。


温泉街といっても旅館はわずか4軒のみ。
それも、3年前(2004年)の台風の被害で1軒は休業中で、
現在は3軒のみが営業中である。
この汚れた看板からも如何にひなびた旅館街かが分かる。


山の中のひなびた風景の中でひときわ目を引くのがこの橋。
温泉街のシンボル的存在だが、上記台風でこの橋も落ちたそうだ。
昨年(2006年)10月に復旧したとかで鮮やかな朱色が目立った。


上記台風で山から落ちてきたのだろうか、
橋が架かっている武庫川にはこんな大きな石がごろごろ。


泊まった旅館はマルキ旅館。
門を入ってしばらく歩くと玄関先では犬が寝そべっていた。
お客さんを迎えているのか、あるいは邪魔しているのか。


泊まったのはテラスと露天風呂付きの部屋。
武庫川の渓谷美を眺めながら部屋からお風呂に入れる。
右の写真の奥の方に赤い武田尾橋が見えている。


部屋付きの露天風呂へは後で入ることにして、
明るい内に展望露天風呂へ入った。
30分を家族やグループで貸し切りで入れる。
時々日が射した山は紅葉の頃は赤く染まるのだろう。


山を眺め鳥の声を聞き川のせせらぎに耳を傾けながら、
風流な気分で入ったひのき造りの展望露天風呂。
なんでこんな所に虫取り網が?と思ったのは間違いで、
湯船に飛んでくる葉っぱをすくい取る網だったようだ。
なるほど、自然いっぱいだ。


部屋付きの露天風呂はいつでも好きな時に入れるのが良い。
しかし、好きなように何度でも入ろうと思っても、
展望露天風呂と下に書く岩風呂の巌窟温泉にも入ると、
結局はこのお風呂にも一度しか入らなかったが…。




部屋から外を見ると、このように見える。
通常はテラスにテーブルと椅子を置いているそうだが、
この日は到着する前にかなりきつい雨が降ったそうで、
床が濡れていて、それらは片付けられていてなかった。

木の枝に灯りをつるしているのではありません。(^^;)
部屋の照明がガラスに写っています。

さて、玄関前で寝そべっていた犬のことだが、
旅館の人に聞くと、この犬は大変賢い犬で、
お客さんには決して吠えないが怪しい物(者)には番犬になる。
橋に繋がれて捨てられていたのを旅館のご主人が拾ってきたとか。
その恩を忘れないで、自分の身分をわきまえているそうで、
前から居る宿の7匹の犬達には一歩引いた行動をとるとか。

犬のことを例えに出して、“犬畜生にも劣る”と言うが、
どうしてどうして、人間も見習わなければいけないのではないだろうか。


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