アイスランド紀行



アイスランドは、イギリスのずーっと北に位置し、北大西洋に浮かぶ火山島である。
空港からレイキャビクまで車で1時間ばかりの間に一本の木も見ることはなかった。
ひたすら溶岩平原が広がっているのみであった。
まるで月世界を思わせる荒涼とした溶岩台地が果てしなく続いていた。
ただし、レイキャビクの街はヨーロッパの他の街と同じような街並みであった。
1988年、レーガン大統領とゴルバチョフ書記長の首脳会議の会場になった所である。
この写真の丘では、世界で初めて自然の景色を背景に屋外での民主議会が開かれた。
アイスランドでは、地震や火山の爆発で新しい島が出来ると、人間の立ち入りを禁止して外部と遮断し、
新しい生物がどこからどのようにして運ばれてきてどのように変わっていくかを研究している。



 

これはどちらも夜の11時とか11時30分という時刻。
白夜なので、いつまでも明るくて夜という感じがしない。
船で渡った小島にある馬小屋を改造したレストランで食事。
別のレストランで、今では日本では食べられないクジラの刺身を食べた。



 

あちこちで温泉の湯煙が出ている。
煙突などもほとんど見られないフレッシュな空気。
空気がきれいなので、遠いところまではっきりと見渡せる。
暖房や給湯にいたるまで温泉や地熱を利用したエネルギーシステム。
地熱発電所は岩石の割れ目から吹き出す高温の蒸気熱を利用したもの。



ゲイシールの間歇泉。
過去何回も大噴火を繰り返してきたヘクラ火山を望む高原にある温泉地帯。
熱湯が3〜5分毎に30メートルの高さまで突然噴き出す。
地熱で高温状態になった温水の底部が沸騰し、その蒸気圧が水圧に勝って、 熱湯を噴き上げる。

「午後2時に出発して夜12時に帰ってくる」というバスツアーが成立するのも 白夜のここアイスランドならではのこと。
夜の11時でもまだしっかりと見物できる。




活断層。
大陸のプレートが衝突しているところ。
そのためこのような大きな活断層が
あちこちにたくさん見られる。
火山や地震が多い。

すぐ後ろに氷河を見ながら、
ピクニックのお弁当を広げる。
アイスランド人の人の奥さん(日本人)が、
ハンギクヨート(アイスランドのもっとも伝統的な
羊の薫製)を作って持ってきて下さった。


日本からは、
北極に近いと言った方がわかりやすい、
こんなに遠いこんなに寒いアイスランドの地で、
13人の日本人が住んでいると聞いて、そのたくましさに驚いた。
ただし、寒いといっても、夏の晴れた日の昼間は半袖で過ごせる。


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