興聖寺の紅葉




まだ元の生活には戻れないものの、コロナ感染者が減ってきて、
京都では観光客であふれかえっている、とのニュースを見て、
有名な紅葉の名所は避けて、穴場的な所へ紅葉を見に行った。


宇治にある興聖寺で、この総門をくぐると参道が続く。


「琴坂」という参道が紅葉のトンネルになっている。
曇り空で太陽が当たらず、赤色がきれいでないが。


「琴坂」の名前の由来は、長い参道が琴の形状に似ていることと、
坂道の両側の細い側溝を流れる水の音が琴の音色に聞こえたから、とか。


紅葉の向こうに見えるのは、興聖寺で象徴的な山門。
(紅葉に隠れていて、内側からの写真も入れてみる)
竜宮造りと呼ばれる建築様式で建てられていて、
中国風の雰囲気を漂わせている特徴的な山門。


庭園も美しく、いろいろな角度から静かに見て回れる。
回廊のある薬医門と庫裏、法堂、僧堂に囲まれた庭園。
池が見える大書院の庭園は池泉庭園。


これは【魚板】や【魚鼓】と言い、時計の役割を果たす物。
食事などを始める時、腹を叩き音を鳴り響かせ合図をする。
見ると穴が開いているので、今は使用せず飾っているだけか。

以前、「萬福寺の普茶料理」(こちら)でも載せたことがある。


法堂の部屋の入口に、血天井と呼ばれる血染めの天井がある。
豊臣秀吉が建てた伏見城の遺構を使用して再建されたことから、
天井に人の血の跡が残っていることでも有名だそうだ。


びっくりする程大きな木魚。
木魚をさすりながら1つだけ願い事を念ずると、
その1つだけの願い事がかなえられるそうだ。


しかし、木魚をさするのは、新型コロナで、ためらわれる。
が、除菌、消毒、抗菌、抗ウィルスのコーティング施行済
との張り紙があり、入り口と出口でも手の消毒をした。


僧堂は、修業僧が坐禅をしたり、生活の基本となる場所。
1人1畳に座って壁に向かい、分厚く丸い座布団を敷いて
坐禅をするのが曹洞宗の特徴だそうで、丸い座布団が見える。

さて、もう少し紅葉を楽しもうと、宇治神社と宇治上神社へも寄った。


「宇治橋上流と宇治田原町」(こちら)では、
桜の花が満開だったが、今回は、紅葉が見頃だった。


太陽が出て、光が当たっている写真と、すぐに曇って、
光が当たらない写真ではこんなに紅葉の様子が違う。


宇治神社から源氏物語・宇治十帖ゆかりの「さわらびの道」
を歩いて行くと、「源氏物語ミュージアム」へ行き着く。


「源氏物語ミュージアム」の紅葉も見事だった。
ついで、と言ったら悪いが、最後を飾ってもらおう。



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