三田市北部の母子・永沢寺の水芭蕉・峠の茶屋
三田市の最北端の山里を車で走って歩いてきた。
先ずは、青野川渓谷にある尼ん滝。
尼さんがこの滝に打たれて修業したということから尼ん滝と言うとか。
落差はわずか8mと小規模だが、なかなかに美しい。
この辺りは母子という地域だが「ははこ」ではなく「もうし」と読む。
母子の領主・中納言が道端の黄色の小粒の花を帝に献上して喜ばれ、
中納言亡き後も奥方と姫が献上を続けたことからその花を「母子草」と呼び、
中納言が住んだ土地を「母子(もうし)」と言うようになったとか。
兵庫県では長い歴史のある母子茶が有名で、この辺りには一面の茶畑が続く。
おいしい手打ちそばを食べられる「母子そば座敷いまきた」。
母子(もうし)では蕎麦も栽培している。
その蕎麦を毎朝石臼で挽いた自家製粉の粉でそばを打っている。
築150年の民家と聞いていたが、屋根は現代風だった。
店の人の話では、茅葺屋根の葺き替えには800万円もお金がかかるとか。
それで、個人ではとても無理だと現代風の屋根に変えたそうだ。
ところが、築150年で驚いてはいけない。
なんと築500年の茅葺の「峠の茶屋」のことを最後に書く。
次に、永沢寺の水芭蕉を。
「永沢寺の芝桜」「雪囲いの中の冬ぼたんその1」「雪囲いの中の冬ぼたんその2」
の中で永沢寺の花については書いてきたが、今回は水芭蕉を見に行った。
水芭蕉は前日の28日からの開園で、開花には少し時期が早かった感がある。
しかし、水芭蕉は上の写真のように整然と栽培されているのより、
このように山の中の湿地帯に咲いている方が似合っている。
さて、最後は、峠の茶屋「一軒家」です。
山里の中に風情のある茅葺屋根の古民家がある。
古民家も古民家、なんと築500年だそうだ。
写真左は、家の中で屋根裏を下から見上げたところ。
右は、床に掘られた囲炉裏では薪が燃えていた。
峠の茶屋「一軒家」のすぐ側に積み上げられた束を何だろうと思い、
作業していた人に尋ねたら、それが茅だった。
なるほど、この茅で下の写真の小さな小屋の屋根を葺くそうだ。
まもなく、茅葺屋根の小さな小屋が出来上がることだろう。
峠の茶屋「一軒家」では、抹茶と手作りのわらび餅をいただける。
出来たてのわらび餅は温かくておいしい。
台所で何やら鍋の音がするので好奇心に勝てず台所へ入って行った。
古い台所でおばさんが一生懸命わらび粉を火にかけてこねていた。
写真を撮らせてもらっても良いかと尋ねたら、
昨年の秋にテレビ局からも取材に来たとかで、
テレビの人はたくさんの照明をかざして撮ったそうだ。
三田の山中は気温が低く、まだ桜は咲いていなかったが、
店(というより家)の外にもテーブルと椅子が置かれていて、
満開の桜を見ながらわらび餅をいただきながら三田便りを書けたらなぁ。
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