東山鹿ヶ谷の妙見さん


「洛陽十二支妙見巡り」については、これまでにも書いてきたが、
京都御所の紫宸殿を中心に妙見大菩薩を祀る「洛陽十二支妙見」とは、
十二支の方角にあり、十二箇所の寺院からなる霊場である。

3年前の子年には、子(鼠)の方角(北)に位置している「善行院」(こちら)を訪ねた。
一昨年は、丑(牛)の方角(北北東)に位置している「本満寺」(こちら)を訪ねた。
昨年は、寅(虎)の方角(東北東)に位置している「道入寺」(こちら)を訪ねた。

そして、卯年(兎)の今年は、東山鹿ヶ谷の「霊鑑寺」を訪ねた。
今年訪ねた「霊鑑寺」は、御所からは東に位置している。


通常は非公開だが、春(椿の頃)と秋(紅葉の頃)に特別拝観が行われる。
非公開の際は、山門のかなり手前の柵が閉められていて山門までも行けない。
「椿の寺」として知られる霊鑑寺は、歴代皇女が住職を務めた尼門跡寺院で、
「谷の御所」とも呼ばれた高い格式と清楚な佇まいだそうだ(中へ入れず)。

コロナの行動制限がなくなり、観光地は観光客で賑わっているが、
ここ霊鑑寺では、人影はなく誰に会うこともなく閑散としていた。


霊鑑寺の境内にあり、霊鑑寺の門前参道を左に回ると小さなお堂がある。
霊鑑寺は特別拝観時のみ公開されるお寺だが、妙見堂はお参りできる。

赤字で「卯」の字と「洛陽十二支妙見」と書かれているのが分かる。


4ヶ所だけ障子もガラスもはめられていなかった。


そこから妙見堂(不動堂)を覗いて見ると、
中には、金色のウサギが鎮座していた。


この日は特別拝観日ではなく中へ入れなかったが、
ずっと先まで続いている塀の長さを見ても、
ここ霊鑑寺の広さを容易に想像できる。

それに、塀全体に5本の横線が引かれていて、
「門跡寺院」の目印である「五筋築地塀」である。

皇族が出家して住職を務めた門跡寺院の土塀の壁面に、
その証として5本の定規筋を引いたのが始まりだそうで、
5本線は最高格式を表すものとなったようだ。

と、ウサギの話題が少なかったので、次に岡崎神社へ行った。


さすがに、ここではたくさんの人で混み合っていた。
お参りするのも、お守りや絵馬を買うのも行列だった。

さて、ウサギが神様の使いとされる岡ア神社では、
たくさんのウサギの像が祀られていた写真を続けよう。
あちこちで祀られている狛犬ならぬ狛兎が可愛いかった。


さらに、続けよう。


拝殿の左側には「金運の招き兎」、右側には「縁結びの招き兎」が安置されている。


境内に吊るされている提灯にもウサギのイラストが。


本殿にある階段には、金のウサギ6匹の装飾が施されている。


境内の手水舎には黒御影石で出来た子授けうさぎ像があり、
その周辺3面には、たくさんの絵馬が奉納されている。


神輿庫の前にもウサギの絵が。


本殿前にある舞台には、ピンクと白の小さなウサギがズラリ。
実は、このウサギは、岡崎神社で授与される「うさぎみくじ」。
参拝者がうさぎの中に入っているおみくじを取り出した後に、
舞台と思われるここに奉納しているようだ。


最後に、可愛いウサギの写真で癒されましょう。
「飛躍兎」だが、「ぴょんうさぎ」と読むようだ。
ぴょんと跳んで次へ行きましょう、ということか。


岡崎神社の最初に入れた大鳥居の写真をもう一度。
あの写真では人が一杯で気が付かなかったと思うが、
大鳥居の前の提灯にも、ウサギが描かれている。

ウサギの提灯を見ながら大鳥居をくぐって帰りましょう。



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